『逢いたいよ・・・・』
『そ、それは俺も同じだって』
『は〜る〜か〜ぜ〜・・』
『泣くなよ・・・』
『だって、逢いたくて逢いたくて堪んないんだもん』
心の奥に・・・
俺は一応、彼女がいて・・・。いわゆる遠距離恋愛と言うやつをやっている。まぁ、俺の友達に知ってるやつは居ないんだけどな。小さい頃から一緒のサエたちにもまだ言ってない。
って言っても俺は千葉、彼女は東京というそれくらいの距離。だけど俺はテニスがあるから中々構ってやれないし、その上離れているから彼女は不満たらたらっぽい。
そんなこんなで昨日の電話からずーっと気分はブルー。放課後部活に出たはいいけど・・・
「バネ、何か今日元気なくない?」
サエに心配されて・・・
「サエ・・・まぁ、どうだろう」
「はぐらかすなんてバネさんらしくないのね。何かあるならちゃんと話すのね」
樹っちゃんにまで心配される始末だ。
「う〜ん・・・・けど言ったらみんな驚くしな」
「ロックをしたらみんなおどロック!!・・・・プッ」
「ダビ・・・・・・・・」
「ダビデを突っ込まないなんて本当にどうにかなっちゃったのね?」
・・・・・・・俺だって逢いたくないわけじゃねーんだけどよ。土日だって何故かコートにみんな集まるから必然的に練習って事になってるし・・・。
「あーもーどうしろってんだよ・・・・・・・」
「バネさん話聞いてないのね・・」
「え?あ、ああ悪い。どうかしたのか?樹っちゃん」
「どうかしてるのはバネさんの方なのね!」
・・・?俺ってどうかしてんのか?
「まぁまぁ、樹っちゃん。で、バネは本当にどうもしてないの?」
サエが樹っちゃんを宥めながら俺に聞く。
でも、まさかこんな事で悩んでる、なんて言ったら何で今まで黙ってたのか問い詰められそうだしな・・・。ただタイミングが掴みきれなかっただけなんだけどよ。
「サエさ〜ん!なんか女の人が来たんですけど〜・・・あれ?バネさんどうかしたんですか?」
剣太郎が部室に入ってきた。
「女の人?俺に?」
「え?あ、誰に用か聞くの忘れてました!!」
「まったく・・・分かった。行くよ」
「よろしくお願いしま〜す!僕、亮さんと試合の最中なので」
「おっ、珍しいな。お前と亮が試合なんて」
「久しぶりに相手してもらえる事になったんで、僕、燃えてます!」
「お前はいつも燃えてるだろ」
剣太郎と連れ立って部室を出て行くサエ。
「バネさん、本当にどうかした・・・?」
にゅっと目の前に現れたのはダビデ。
「いや。もう大丈夫だ。心配かけて悪かったな・・・」
「そう?」
「ああ。樹っちゃんも、心配してくれてありがとな」
「大丈夫になったんならそれでいいのね」
「ああ。よし、ダビデ、ラリーでもするか」
「ラリー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「それでダジャレを考えるなっ」
右足で一発お見舞いしてやる。
「やっといつものバネさんに戻ったのね!」
樹っちゃんが嬉しそうに言う。俺ってそんなに沈んでたのか?
フっと息を吐いて壁に立てかけてあったラケットを手に取った瞬間、いきなり部室のドアが開いた。
「バネさ〜〜ん!!」
「?・・・剣太郎?」
「さっきの人、バネさんに用だったみたいなんですけど・・・」
俺?
「何で?」
「え、知りませんって!とにかく、コートの方に居るんで来てくださいよ〜」
急いでるようだったから俺はダビデと樹っちゃんに先にコートに行っているように言って剣太郎と一緒に部室を出た。
少し早めに歩いて進むと、剣太郎の言っていた女の人がよく見えるようになってきた。
ただ、顔などはサエが居てよく分からない・・・。だけど・・あれって・・・・?
「?」
呟くと、聞こえたかのようにひょっこりとがサエの背中から顔を見せた。
「春風〜!!」
にっこり笑いながらヒラヒラ手を振る。
ちょ、ちょ、ちょ、ちょちょ、ちょっと待ったぁ!!俺まだみんなにの事言ってねーよ・・。どうやって弁解しよう・・・。
「春風?」
いつの間にか目の前にが居た。
「っと!!!」
「うん?」
「何で・・・いきなり、ここへ?」
「だーって最近逢えてないし。だから、私が来ちゃったの」
だったら何でメールの一つや二つ送らねーんだよ・・・。思わず額に手を当ててしゃがみこむ。
「迷惑、だった?」
は同じようにしゃがみこみながら俺の顔を覗き込む。
「いや、迷惑じゃねーけど・・」
「けど?」
小首を傾げて聞いてくるに俺は小声で答えた。
「みんなにの事言ってねーんだよ」
「マジですか・・?」
「ああ」
「悪い事しちゃった?」
「いや・・・」
「バネ、それって誰?」
亮が俺のわき腹をつついて聞いた。
「イテイテ・・痛いって!おい亮!マジで痛いんだけど・・・」
「分かったから。誰?」
亮は興味深々だ・・・。いつもはクールな癖してこんな時だけ根掘り葉掘り聞くよな・・・。
「はぁ・・・・えーっと・・・・・?」
「うん、名前は分かったから」
「あの、春風が言いづらそうなんで自分で言いますけど・・・春風の彼女のです。以後、よろしく」
「「「「「バネさんの彼女ぉぉぉぉぉぉ?」」」」」
「そうだろうと思った。くすくす」
何で嬉しそうなんだ亮!!
「何で黙ってたんですかバネさん!!」
「え、いや言い出すタイミングが見つからなくて・・・」
「バネさんすごいのね。いつの間に彼女作ってたのね?」
「半年くらい前・・か?」
そう言いながらに視線を投げる。はにっこり笑ってコクンと頷く。
「マジ?羨ましいぞコノ野郎!」
「バネさんずるいですよ〜」
責められる、かと思っていたらただ全員で絡んできただけだった。にしても強烈・・・。
剣太郎なんか背中に飛び乗ってるし・・・・・・・・なんていうか・・痛ぇ!!
「バネさんの馬鹿〜」
「な、なんで俺が馬鹿なんだよ」
「バネさんアホ〜」
「言いたい事がよく分かんねぇ!!」
「僕が部長なんですよ!?」
「そんなの知ってるっつの!!!」
「ダメじゃん俺をフリーにしちゃ」
「俺に言うな俺に!」
「予想以上にやるじゃん」
「何予想してたんだよ亮!」
「こんなダジャレを言うのはダレジャ?」
「ダジャレはお前しか言ってねぇだろダビデ!」
* あとがき *
お、終わり?ま、いいか。(よくないって)
六角、好きなんですよ。仲良しっぷりが。だから、このドリの最後はこんな感じに・・・。
だ、だめっスか?今回ヒロインは・・よう分からん役です。仲良しを強調したかったんで。でも、バネに愛されてます。そして、バネを愛してます。いいですよね〜遠恋で続く人って。羨ましい限りです。
なんて言ってもバネさんの彼女っていうのが羨ましい。バネさんって南んっぽくてカッコイイですよね〜。そして突っ込み魂が植えつけられてるところがなんとも言えません。あたしがボケなので((ぉぃ
2004.7.26