ブ ラ ☆ コ ン







「ただいま〜。っていうかあたしこの家初めてだっけ」
「おぉ!、久しぶりだな。元気だったか?」
「あ、クソ親父」
「おいおい。帰ってきていきなりがそれか?」
「ん、ただいま。父さんは元気だった?」
「おかげさまでな」
「あ、っそう」
「冷てえな〜」
「それより父さん、リョーマは?」
「それよりって何だよ。リョーマはまだ学校だ。多分、部活中なんじゃないのか?」
「へ〜。テニス部?」
「それ以外にねーだろ」
「そうだよね。んじゃああたしは見学も兼ねてリョーマを迎えに行ってくる」
「気ぃつけろよ」
「分かってるって」
父さんに道を聞いてリョーマの通う、そしてあたしも明日から通う事になる青学へ向かった。









「あれ、結構デカいんだね」
校門に立ち、しばし立ち止まる。
「やるじゃん」
学校自体のネーミングセンスは疑うけどね。
リョーマに教えてもらったとき、笑って欲しいのかと思ったほどだ。
「えーっと、コートは・・こっちかな?」
右に向かって進む。思ったとおり聞きなれた、規則的な音が聞こえ始めた。
「やってるやってる。さーて、リョーマは?」
っていうか周りの女の子達は一体ナンデスカ?
あーもうウルサイ・・・・。試合でもしてんのかな?じゃなきゃこんなに煩くはないよね?
ゆっくりと空いたスペースに近寄り、フェンスの外から中を覗く。
「なんだ、別に試合してるわけじゃないじゃない」
でもだったら何でこんなに煩いんだ・・?
理由はすぐに見つかった。っていうか女の子達の言っている事は聞けば誰でも分かるだろう。
カッコイイや可愛い。ステキ。などの連発なのだから。
「呆れるね・・」
っと。じゃなくてリョーマだった!!どこだろう?
「ねえ、君」
「え?」
何か周りがさっきよりも近くで騒がしい・・・・。そう思いながら振り返る。そこには糸目の男の子が立っていた。っていうか微笑んでいるんだろっか?
どっちにしろ容姿はキレイで、文句のつけるところが無いくらいの人。
つけるとすれば・・・・笑顔に裏がありそうなところかな。
「青学の、生徒?」
「あーえっと・・・・。違うといえば違うし、そうだと言えばそうなんですが」
「?」
「正確に言うと明日からここに・・・・・・」
姉!!」
あたしの声は懐かしい人に遮られた。
「リョーマ!!」
リョーマは走ってきたままのいきおいで飛び掛って・・・・じゃなくって抱きついてきた。
「久しぶり」
「うん、今日帰ってくるのは知ってたんだけどいつなのか分かんなくって迎えに行けないでゴメンね」
身長差の所為でリョーマはあたしを見上げる形になってバッチリ上目遣い。
お姉ちゃんそんな可愛いリョーマに堪えられないわ!
「いいよ。大丈夫大丈夫。っていうか、クソ親父変わってないね〜」
「あれが変わるわけないでしょ」
「いや少しは変わってるかな〜って期待してたのよ。住んでる国が違うと何か変わるかも!みたいな」
姉・・・・」
リョーマの苦笑も可愛いよな!うん。
「相変わらずリョーマは可愛いね〜」
そのままムギュっと抱きしめる。
姉・・・・・苦しい」
「あ、ゴメンゴメン」
「ん」
二人で再開を楽しんで(?)いると声がかかった。
「おチビ〜、誰?誰?」
「菊丸先輩・・・・」
外はねのコーヒーブラウンの髪の毛をして、おまけに右のほっぺには絆創膏を貼った男の子がリョーマを突付きながら、多分あたしだろう。の事を聞いてきた。
「リョーマ、おチビって言われてるの?」
「ん。そう」
「へ〜」
姉、俺めんどくさいから自分で自己紹介してくれる?」
「ほえ?うん、良いけど・・・・・」
なんか機嫌が悪そうに見えるのはあたしの気のせいかな?
「明日からここに通うことになってます、越前です」
「って事は越前のお姉さん?」
あたしも越前なんだけどね。この糸目の人の言う越前はリョーマの事だろうから、あたしはコクリと頷く。
「僕は不二周助、よろしくね」
そう言って右手を差し出してきた。
「あ、よろしく」
あたしはその手を握り返した。
「俺は菊丸英二!よろしくにゃ」
・・・にゃ?語尾に疑問を持ちながらもその人とも握手を交わす。
こうしてリョーマと同じ柄のジャージを着た男の子達と沢山握手を交わした。
「でも越前があんな顔出来るなんて意外だったよな〜。意外だよ」
何か自分で自問自答しているような台詞にそちらを向くとニシシと笑った漢って感じの男の子が居た。
「うるさいっスよ桃先輩」
「そーんな照れるなってー!」
ウリウリ、とでも言うようにリョーマの横腹を突付く。
「あんな顔って?」
気になったのでその子に直接聞く。
「いや、あんなに年相応な笑顔を見せたのは初めてだったんで」
「と、年相応?」
「いつも、生意気そうな笑みしか浮かべないからね」
「それがちゃんと喋り始めた途端柔らかい笑みになったもんにゃ〜!」
不二君と菊丸君も茶化す。するとリョーマは憮然とした表情で帽子を深く被って呟いた。
「知らないっス」
生意気そうな笑み、というのはあたしも心当たりがある。
試合をする時はいつもニッと生意気に微笑んで『まだまだだね』って言うんだ。
「あはは。まあいいんじゃない?あ、でもあなた達部活は?」
「もう、終わっちゃったみたい。だって手塚の眉間に皺が寄ってる」
「余計な世話だ。何をしている」
あれ、さっきは居なかった人だ・・・・。でも、リョーマと同じジャージを着てるね。
「こんにちは。リョーマの姉のです」
「越前の?・・・部長の手塚だ。」
「よろしく。えっと、部活が終わったって本当ですか?」
「ああ」
「ホント?じゃあ、リョーマ連れて帰っても大丈夫かな?」
「・・・・・・・・構わない」
「あぁー!!手塚が許した!もしかして、惚れた?ね、惚れた?」
ニヤニヤしながら菊丸君が聞いている。
「じゃあ俺たち帰りますんで」
それを睨むように見ていたリョーマはあたしの手を掴んでさっさと歩き出した。
「うえぇ!?ちょ、リョーマ。えっと、またね、みんな。さよなら!」
リョーマに引っ張られながらもあたしはテニス部の人達に挨拶をしてリョーマに従った。







「ね、リョーマ、何で機嫌が悪いの?」
「別に・・・・」
「嘘付かないで。何か、あったの?」
「先輩たちがの手を握ったのが何かムカついただけだから」
「え?」
も、もしかしてヤキモチかなっ?うわー。リョーマがヤキモチだって!!
まったくなんでこういっつもいっつも可愛い事してくれちゃうのかな?
「もーリョーマ大好き。可愛い!」
「・・・・可愛いは褒め言葉じゃないと思うんだけど」
「ん、そっかな?じゃあ、カッコイイ?」
「何で疑問系なのさ。でもまあ、・・・・・俺も好きだよ、姉」

ちゅ。

「あらら。いつの間にそんなおませさんになったんだか」
「あっちではいつもやってたじゃん」
「そりゃそうだけどね」
姉」
「ん〜?」
「ずっと傍に居てね」
「・・・!もちろん」


















**あとがき**

 

シスコン、のはずだったのに、何かヤバめだなぁ。可愛いリョーマが書きたかったのに!!
このままホントに一生一緒に居そうな雰囲気になっちゃったよ。
本気でシスコンですな。しかもブラコンですね。っていうかブラコンですよ?
だから、題名もブラコンです。何か、ラブ☆コンを意識してブラ☆コンって感じ。(違う)
すいません、ネーミングセンスは青春学園に負けないくらい最悪です。
                                    2004.7.30